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国土の面積2 面積調2014

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記事数=13件/登録日:2015年3月31日

2015/3/6に、国土地理院から平成26年面積調が発表されました。
わが国の面積データの歴史において、一時期を画するものの一つと考えています。

明治15年(1882)に発行された『統計年鑑』:国別面積データを掲載。ベースは伊能大図。府県別面積は翌年。
大正9年(1920)に実施された第1回国勢調査の報告書:5万分の1地形図ベースの全国府県別面積。km2単位。
内閣統計局版 昭和十年 全国市町村別面積調[74314]:戦前唯一の市町村別面積
昭和35年全国都道府県市区町村別面積調:毎年継続する面積調の第1号
昭和63年全国都道府県市区町村別面積調:ベースが2万5千分の1地形図・満潮時になる。
平成26年全国都道府県市区町村別面積調:ベースが電子国土基本図になり、面積測定方法・データ処理も変更。

JAXAの陸域観測技術衛星「だいち」の利用による北方領土改測などを含めた関連記事を集め、「国土の面積2 面積調2014」という特集を独立させました。

★推奨します★(元祖いいね)


[86284] 2014年 8月 14日(木)21:21:00右左府 さん
択捉島の最高峰は 散布山 ではなく 西単冠山
[86282] グリグリ さん
択捉島
このニュース、私も一昨日にインターネットで知りました。
毎日新聞の記事によると、岬の位置の変更に加えて島内の山の標高にも変更があり、これまで島内最高峰とされていた 散布山(ちりっぷやま) の標高は 5m 低い 1582m に、逆に2番目だった 西単冠山(にしひとかっぷやま) が 63m 高い 1629m に変更され、両者の高低が逆転したとのこと。

記事によれば、これまで示されていた数字は 旧陸軍参謀本部陸地測量部 が 1922年 に作製した5万分の1の地形図を基にしており、今回の変更について国土地理院は「地殻変動ではなく、精度の差によるもの」と説明しているそうです。
実に90年以上前の測量値がそのまま用いられていたとは、数十メートル単位という大幅な変更にも頷けます。

これにより、択捉島含め北方領土の島々の面積にも変更が生じるのでしょうか。
[86293] 2014年 8月 16日(土)16:35:26【1】hmt さん
衛星画像の解析で改測された北方領土の地形図
[86284] 右左府さん
引用していただいた新聞記事には、国土地理院による解析で 択捉島に関する今回の情報が得られた画像データは、宇宙航空研究開発機構(JAXA = Japan Aerospace eXploration Agency)の陸域観測技術衛星(ALOS = Advanced Land Observing Satellite)「だいち」が撮影したもの と記されていました。
この衛星は 2006年の打ち上げで、設計寿命3年 目標寿命5年を超えて運用されたのち、2011年に運用が終了しました。
後継機の「だいち2号」(ALOS-2)が既に打ち上げられていますが(2014/5/24)、こちらは運用開始からまだ日が浅く、今回の地形図改測に使われた画像は 先代 ALOS の撮影によるものと思われます。

これにより、択捉島含め北方領土の島々の面積にも変更が生じるのでしょうか。

経緯度や山の高さだけでなく、面積についても 当然のことながら 新たな情報が得られたことと思います。
平成20年(2008)面積調で発表された竹島【日本海】の面積変更[68680]も、衛星画像による地形図改測の結果でした。
今回改測された 地形図 に基づく北方領土の島々の面積が、平成26年面積調として 2015年1月31日頃に発表されることを期待しています。
参考までに、地形図名を眺めてゆくと、散布山・西単冠山・ラッキベツ岬【択捉島東端】があります。
[87371] 2015年 3月 7日(土)13:31:00MasAka さん
平成26年全国都道府県市区町村別面積調
年に1回、国土地理院が公表している全国都道府県市区町村別面積調ですが、平成26年分が昨日公表されました(平成26年全国都道府県市区町村別の面積を公表)。

例年よりも若干遅い公表でしたが、上記リンク先によると

平成25年までの全国都道府県市区町村別の面積については、主に2万5千分1地形図に基づく面積を公表していましたが、計測の基礎となる地図を電子国土基本図に切り替えたことで面積の精度が向上しました。

ということだそうで、今回から計測方法を大きく変更したことが影響したのではないかと考えられます。計測方法そのものが変わったことから、範囲に物理的な変更が全くなくても、前年との面積に増減があった自治体が多数出ているようです。
[87373] 2015年 3月 8日(日)12:01:18【1】hmt さん
国土面積統計の変遷 (16) 2014/10/1以降の面積データは リセットされました
[87371] MasAka さん 平成26年全国都道府県市区町村別面積調
今回から計測方法を大きく変更したことが影響
(中略)前年との面積に増減があった自治体が多数出ているようです。

平成26年計測方法変更により、全国の面積データは昭和63年(1988)以来26年ぶりにリセットされました。参照
そのためか、今回発表の成果は 例年のような 前年との対比形式踏襲を避け、平成26年単独で示しています。

今回の発表は、都道府県市区町村サイト内の面積データすべてに影響が及びます。
オーナーグリグリさんのお手数をかけることになりますが、よろしくお願いします。

hmtとしては、とりあえず都道府県面積について、平成25年との増減を調べました。
最も目立ったのは、北海道の減少 -33.26km2 と、長崎県の増加 +26.44km2 です。
以下 愛知県 +7.24km2、福岡県 +6.98km2、増加4km2以上が兵庫県、熊本県、沖縄県、増加3km2以上が大阪府。
減少3km2以上は岩手県、宮城県で、三重県がこれに続いていました。

北海道の大幅減少という結果を見て、思い出した過去記事があります。
[86284] 右左府さん
これにより、択捉島含め北方領土の島々の面積にも変更がしょうじるのでしょうか。
[86293] hmt
【JAXAの陸域観測技術衛星「だいち」の撮影画像により】改測された地形図に基づく北方領土の島々の面積が、平成26年面積調として(中略)発表されることを期待しています。

例年に比べて ひと月余遅れた発表でしたが、択捉島・国後島・色丹島の6村プラス根室市の面積を合計して比較すると、平成26年の値は平成25年の値よりも34.46km2減少しており、上記北海道の減少値とほぼ一致しました。

長崎県については、市町村別に比較したところ、諫早市が +20.56km2、雲仙市が +7.35km2でした。
面積調には増加した面積のある場所についての手掛りはありませんでした。諫早湾干拓事業や雲仙普賢岳噴火の影響が地形図に反映されていなかった分を修正したのか? とも思いましたが、この大きな数字はうまく説明できません。

そう言えば、目立った増減を記録した県の顔ぶれを見ていると、中部国際空港、北九州空港、神戸空港、東日本大震災などとの関連が推測されるのですが、これも果して当たっているでしょうか。
[87374] 2015年 3月 8日(日)14:39:19MasAka さん
長崎県の面積
[87373]hmtさん
長崎県については、市町村別に比較したところ、諫早市が +20.56km2、雲仙市が +7.35km2でした。
面積調には増加した面積のある場所についての手掛りはありませんでした。諫早湾干拓事業や雲仙普賢岳噴火の影響が地形図に反映されていなかった分を修正したのか? とも思いましたが、この大きな数字はうまく説明できません。

お察しの通り、諫早湾の干拓で増えた陸地部分を新たに面積にカウントしたとのことです(毎日新聞2015年03月06日付記事)。さすがに八郎潟干拓の220km2には及びませんが、それでも2市合わせて約28km2の増加は東京ドーム600個分、自治体で比較するなら東京都新島村(新島、式根島および周辺島しょ)くらいの面積に匹敵するわけで、干拓事業の巨大さがうかがえます。
[87375] 2015年 3月 8日(日)18:37:25k_ito さん
愛知県の面積
[87373]hmtさん
最も目立ったのは、北海道の減少 -33.26km2 と、長崎県の増加 +26.44km2 です。
以下 愛知県 +7.24km2、福岡県 +6.98km2、増加4km2以上が兵庫県、熊本県、沖縄県、増加3km2以上が大阪府。
減少3km2以上は岩手県、宮城県で、三重県がこれに続いていました。

そう言えば、目立った増減を記録した県の顔ぶれを見ていると、中部国際空港、北九州空港、神戸空港、東日本大震災などとの関連が推測されるのですが、これも果して当たっているでしょうか。

とりあえず愛知県の増加が気になったので調べてみましたが、目立って面積が増えているのは碧南市(35.86→37.17)・田原市(188.81→191.12)で、空港近くではないですが、ともに臨海工業地を抱える都市です。地図を見てみると、碧南市のここや田原市のここあたり、いかにも現在進行形で造成中の土地が見えます。

もう一つ、愛知県で面積が増加しているのが、名古屋港口埋立地(1.14→2.57)です。こちらは実際の面積は随分前から2.57だったようですが([67286]hmtさん)、統計がようやく実際に追いついたということのようです。まぁ、いまだに所属市町村すら決めていない、ただの土砂置場ですからねぇ。。
[87419] 2015年 3月 22日(日)19:53:16オーナー グリグリ
平成26年全国都道府県市区町村別面積調における従来からの相違
[87371] MasAkaさん、[87373] hmtさんの書き込みにあるように、国土地理院の平成26年の面積調が発表されており、2014年(平成26年)10月1日現在の全国の自治体の面積が公開されました。お二人の記事にも書かれているとおり、今回は測定方法を従来から変更して実施されました。その結果、ほとんどの自治体で面積値の変更があります。また、hmtさんも言及されていますが、今回の発表は従来の前年との差分表示形式ではなく、平成26年単独数値の発表になっています。このこと自体は、シンプルで当サイトの面積データの更新作業にはかえって好都合だったのですが、更新作業に取り掛かったところ、重大な問題に直面しました。

重大というとちょっと大袈裟かもしれませんが、国土地理院の「平成26年全国都道府県市区町村別面積調」の概要(pdf)の説明によると、
・・・小数第三位を四捨五入して小数第二位で表示した。なお、四捨五入の関係で、小数第二位で表示した各市区町村の合計は、各都道府県/全国などの面積と一致しない場合がある。
ということで、実際に合計値はその下層データの積み上げ値と一致していません。これまでは、すべての階層において積み上げ値と合計値は一致していましたので、統計データの作りとしては大きな変更です。このため、当サイトでこれまで実施していた面積データの更新プログラムがそのままでは使えなくなってしまいました。

これまでは、市区町村の面積だけを更新し、都道府県、郡、振興局などの上の階層のデータについては計算により更新していました。面積調の合計値データを含むすべてのデータを読み込んで更新するようにプログラム改編する必要があります。ちょっと痛いです。ランキングデータにある市部・郡部データなども合計値が一致していないため、個別に更新する必要があります。影響範囲が大きいので、面積データの更新作業に少し時間が掛かることになりそうです。ご了承ください。

とりあえず、従来方式で更新して、合計値などの補正は後から行う方法もありますが......
[87423] 2015年 3月 25日(水)22:52:19hmt さん
市区町村面積を合計しても都道府県面積と一致しないし、47都道府県の合計も日本全国と一致しない
[87419] オーナーグリグリさん
面積データの更新作業に取り掛かったところ、重大な問題に直面しました。
合計値はその下層データの積み上げ値と一致していません。

面積は、人口と違って本質的には連続値です。連続値の測定によって得た結果を、適当なレベルの桁での四捨五入により【小数点下2桁のkmに】「まるめた」数字で発表されていることは、従来から行なわれていました。
私としてはこのような認識で、部分面積を合計した数値が全体の面積と合わないのは「当然のこと」と考えていました。

で、具体的にどの程度の不一致があるのか。平成26年面積調の47都道府県面積の合計値は 377,972.27km2であるの対して、全国面積は 377,972.28km2でした。その差 0.01km2は、わが国の全国面積として有意の値と理解すべきでしょうか?

表面的なデジタル表記にとらわれることなく、四捨五入で生じた「見掛けの違い」にすぎないことを認識する。
面積データのような連続値を扱う際には、このようなアナログ思考による解釈が妥当なのではないか?

これまでは、すべての階層において積み上げ値と合計値は一致していましたので、統計データの作りとしては大きな変更です。
との指摘により、今回問題が表面化したことに驚き、あえて異論を唱えた次第です。

それにしても、過去の面積調ではすべて一致していたのに、今回から四捨五入問題が表面化した理由は何故でしょう? 
国土地理院内が発表する「小数点下2桁」への「まるめ方」が、「ROUND関数形式」から「表示形式」へと変更されたのかもしれません。参考

余談ですが、国土地理院の元データの一部を窺うことができる資料があったので、紹介しておきます。
それは、[87371]を見た直後にダウンロードしておいた「都道府県別面積(エクセル)」です。
山形県 9323.154394、福島県 13783.748808、茨城県 6096.931984、栃木県 6408.094782、群馬県 6362.283652、埼玉県 3797.745363

小数点下6桁、つまりm2単位の測定データなのですね。他の41都道府県はすべて小数点下2桁、つまり「ha単位にまるめる」処理が施されていたのですが、この6県のデータだけは 元のデータが残っていたようです。【現在は この6県もhaの桁に揃えられています。】
四捨五入の結果、切り捨てが山形・茨城・栃木・群馬の4県、切り上げが福島・埼玉の2県。6県合計で約0.009km2の切り捨て。
他の41都道府県でも同様な切り上げ・切り捨てが行なわれた結果、47都道府県で0.01km2の切り捨てとなり、これが全国面積0.01km2の差という前記結果になったものと理解されます。

偶々得られたこの資料は、都道府県面積と全国面積との比較でしたが、市区町村面積がらみでも個々のデータとしては最大0.005km2の四捨五入があります。しかし多数のデータを集計することで四捨五入の影響は殆んど相殺され、実用上不都合なほどの差としては残らないことが期待できます。

連続値である面積データの取り扱いに関して、四捨五入の影響は皆無ではないが、その程度は小さい。
このサイトとしては “重大な問題” として 気にする必要はない のではないか。
これが私の言いたいことです。
[87424] 2015年 3月 26日(木)12:36:45【1】オーナー グリグリ
Re:市区町村面積を合計しても都道府県面積と一致しないし、47都道府県の合計も日本全国と一致しない
[87423] hmtさん
このサイトとしては “重大な問題” として 気にする必要はない のではないか。
[87419]の書き方が良くなかったようで誤解を与えてしまいました。申し訳ありません。

重大な問題というのは、当サイトの面積データを更新する際のプログラムの見直しが必要になったというだけの話です。

以下余談。

四捨五入による個別数値と合計数値のずれが生じるのはよくある話です。身近な例としては、消費税込みの商品の個別価格と、レジで合計した後の消費税込みの価格のずれがあります。このずれは、経理処理など数字の正確性が必要な処理において、集計結果の突合せをする場合などで邪魔になる場合があります。そのような面倒を避けるために、決算書類や経理書類などでは誤差が出ないように個別値の四捨五入の調整をするのが一般的だと思います(今は違っているかもしれませんが)。これまでの面積調において個別値と合計値を完全一致させていたのも、そのような処理があったのか、あるいは、そういう考え方に基づいていたからだと推測します。今回の変更は、個別値、合計値、すべての値でより正確な数値を出す方針にしたということでしょう。
[87433] 2015年 3月 29日(日)17:05:48【1】オーナー グリグリ
平成26年全国都道府県市区町村別面積調のデータで更新しました。
[87419] で迂闊にも「重大な問題」と大袈裟に書き込んでしまいご迷惑をお掛けしましたが、本日、更新プログラムをいくつか補正した上で、当サイトの面積データを更新しました。都道府県プロフィール、市区町村プロフィール、ランキングデータ、データベース検索など、関連するすべての面積データ(および人口密度データ)を更新しました。今回はほとんどの都道府県市区町村で面積更新が行われていますが、北方地域全体(5036.14km2 → 5003.05km2)、歯舞群島(99.94km2 → 94.84km2)についても更新されています。これらの情報についても、データベース検索や市区町村プロフィールなどのデータベースの日付に応じて注記への対応を行っています。

ところで、当サイトの北海道の市区町村プロフィールには、郡のデータも表示しています。しかしながら、国土地理院の面積調および統計局の国勢調査のどちらのデータにおいても、北海道については(総合)振興局(旧支庁)のデータはありますが、郡のデータはありません。そこで、当サイトにおいても北海道の郡のデータはそろそろ取り除く頃合いかとも思いましたが、3つの上川郡、2つの中川郡、振興局にまたがる郡(空知郡、雨竜郡、虻田郡、勇払郡、天塩郡)といった他のサイトにはない独自の集計もあることもあり、引き続き残しておくことにしました。なお、面積データについては、その郡に所属する町村の面積の合計値になっています。
[87435] 2015年 3月 29日(日)18:28:38【1】オーナー グリグリ
都道府県の面積増減
[87373]でhmtさんが一部言及されていますが、平成25年面積調から平成26年面積調への都道府県の面積増減ランキングです。増加の多い順に並べてみました。単位はkm2です。なお、北海道には北方地域(5003.05km2)は含まれていません。根室市には歯舞群島(94.84km2)は含まれていません。

#都道府県2014.10.12013.10.1増減 主な増減市区町村(±1km2以上)
1長崎県4,132.324,105.8826.44諫早市(20.57),雲仙市(7.35)
2愛知県5,172.405,165.167.24田原市(2.31),碧南市(1.31)
3福岡県4,986.404,979.426.98北九州市(2.35),苅田町(2.27),福岡市(1.68)
4兵庫県8,400.908,396.474.43神戸市(4.76)
熊本県7,409.327,404.894.43
6沖縄県2,281.002,276.724.28
7大阪府1,904.991,901.423.57大阪市(2.21)
8東京都2,190.902,188.672.23
9岡山県7,114.627,113.241.38
10秋田県11,637.5411,636.321.22
11茨城県6,096.936,095.841.09
12千葉県5,157.645,156.621.02
13福島県13,783.7513,782.760.99
14佐賀県2,440.642,439.670.97
15大分県6,340.616,339.820.79大分市(1.11)
16青森県9,645.409,644.740.66
17福井県4,190.434,189.890.54
18新潟県12,584.1012,583.840.26
19北海道78,421.1778,420.920.25むかわ町(-1.55),根室市(-1.37)
島根県6,708.236,707.980.25浜田市(1.06)
21香川県1,876.731,876.580.15
22岐阜県10,621.2910,621.170.12
徳島県4,146.934,146.810.12
24滋賀県4,017.384,017.360.02
25富山県4,247.614,247.62-0.01
26群馬県6,362.286,362.33-0.05
27石川県4,186.154,186.21-0.06
28奈良県3,690.943,691.09-0.15
29栃木県6,408.096,408.28-0.19
30神奈川県2,415.812,416.05-0.24
31鳥取県3,507.053,507.31-0.26
32山形県9,323.159,323.46-0.31
33埼玉県3,797.753,798.08-0.33
34山梨県4,464.994,465.37-0.38
35広島県8,479.388,479.81-0.43広島市(1.12),呉市(-1.06)
36長野県13,561.5613,562.23-0.67
37宮崎県7,735.317,736.08-0.77
38鹿児島県9,188.109,188.99-0.89
39京都府4,612.204,613.26-1.06
40高知県7,103.917,105.20-1.29
41和歌山県4,724.684,726.32-1.64
42山口県6,112.306,114.14-1.84宇部市(-1.06)
43静岡県7,778.707,780.60-1.9
44愛媛県5,676.105,678.51-2.41宇和島市(-1.44)
45三重県5,774.395,777.35-2.96南伊勢町(-1.09)
46宮城県7,282.147,285.80-3.66石巻市(-1.28)
47岩手県15,275.0115,278.89-3.88釜石市(-1.09)
[87436] 2015年 3月 29日(日)18:50:03【2】オーナー グリグリ
市区町村の面積増減ランキング
[87435]に引き続き、±0.5km2以上増減のあった市区町村の増加ランキング(左側)と減少ランキング(右側)です。

#名称2014.10.12013.10.1増加数 #名称2014.10.12013.10.1減少数
1諫早市341.83321.2620.571むかわ町711.36712.91-1.55
2雲仙市214.27206.927.352宇和島市468.15469.59-1.44
3神戸市557.02552.264.763根室市411.41412.78-1.37
(神戸市東灘区)34.0230.373.654石巻市554.50555.78-1.28
4北九州市491.95489.602.355釜石市440.34441.43-1.09
5田原市191.12188.812.31南伊勢町241.89242.98-1.09
(大阪市此花区)19.2516.942.317呉市352.80353.86-1.06
6苅田町48.8846.612.27宇部市286.65287.71-1.06
7大阪市225.21223.002.219気仙沼市332.44333.41-0.97
8福岡市343.38341.701.6810宮崎市643.67644.61-0.94
(北九州市若松区)71.3169.951.3611今治市419.13420.02-0.89
9碧南市37.1735.861.3112五島市420.04420.91-0.87
10広島市906.53905.411.1213大船渡市322.50323.30-0.80
11大分市502.39501.281.1114志摩市178.94179.73-0.79
12浜田市690.66689.601.0615宮古市1,259.151,259.89-0.74
(福岡市東区)69.3668.361.0016鳥羽市107.34108.05-0.71
13泉大津市14.3113.360.9517大樹町815.68816.38-0.70
14西条市509.98509.070.9118柏崎市442.03442.70-0.67
15倉敷市355.63354.730.9019長崎市405.81406.47-0.66
16東通村295.27294.390.88愛南町238.98239.64-0.66
西尾市161.22160.340.8821月形町150.40151.05-0.65
18うるま市87.0186.140.87長門市357.29357.94-0.65
19四日市市206.44205.580.8623山田町262.81263.45-0.64
(広島市佐伯区)225.22224.360.8624磐田市163.45164.08-0.63
(北九州市小倉南区)171.74170.890.8525別海町1,319.631,320.23-0.60
20壱岐市139.42138.580.8426鉾田市207.61208.18-0.57
21防府市189.37188.590.7827日高町992.11992.67-0.56
熊本市390.32389.540.78薩摩川内市682.94683.50-0.56
23ひたちなか市99.8399.070.7629岩泉町992.36992.91-0.55
八代市681.36680.600.7630初山別村279.51280.04-0.53
上天草市126.91126.150.76佐世保市426.06426.59-0.53
26浦臼町101.83101.080.7532東かがわ市152.83153.35-0.52
27九十九里町24.4523.720.73屋久島町540.48541.00-0.52
28岐阜市203.60202.890.7134関市472.33472.84-0.51
29沖縄市49.7249.030.6935東松島市101.36101.86-0.50
30いわき市1,232.021,231.350.67
四国中央市421.24420.570.67
32日向市336.93336.290.64
33稚内市761.49760.890.60
34石狩市722.42721.860.56
35大洗町23.7423.190.55
(神戸市中央区)28.9728.420.55
36旭市130.45129.910.54
(熊本市西区)89.3388.800.53
37森町368.79368.270.52
名護市210.90210.380.52
由利本荘市1,209.601,209.080.52
40北広島市119.05118.540.51
豊橋市261.86261.350.51
42東海村37.9837.480.50
[87437] 2015年 3月 30日(月)17:34:27【2】hmt さん
諫早市と雲仙市の面積増加は大部分が水面?
平成26年面積調で明らかになった著しい変化として、諫早市と雲仙市の面積増加がありました[87436]
[87373]でこれを紹介した際にも、諫早湾干拓事業との関係を考えたのですが、諫早市だけでも20km2という「大きな数字はうまく説明できません」と記していました。
ところが、[87374]MasAkaさんにより紹介された毎日新聞記事には、次のように記されていました。
増加面積が最大だったのは長崎県で、26.44km2の増。水門を閉じた諫早湾を陸地に加算したため。

諫早湾干拓地案内図 を見ると、とてもそんな面積が陸地化したように見えません。

よく考えた結果、今回増えた26.44km2は その大部分が「水面のままの状態で」陸地に加算されたと思われます。
元々は「諫早湾」の一部でしたが、1999年に完成した潮受堤防によって海から切り離され、案内図に記されたように「いさはや新池」という名の調整池に変っており、淡水化が進行しているものと思われます。
海と隣り合う「ダム湖」[37037]ということでは、岡山県の児島湖の同類であり、「水面のまま」であっても 国土面積の一部に編入されるのは当然です。

以下、少し詳細に記します。
諫早市のページ を見たら、このプロジェクトは 昭和27年(1952)の長崎大干拓構想以来 何度も練り直された計画であることがわかりました。
戦後の食料不足解消のために湾口で締め切った 120km2もの諫早湾に大干拓地を作り米を増産する。
その後の社会情勢の変化に応じて事業目的や規模は何回も変更されました。
本決まりになった「国営諫早湾干拓事業」は 35km2規模に縮小されており、そのスタートは昭和61年(1986)でした。

事業者の 九州農政局 によると、有明海では干潟の成長により陸地の排水が年々困難になるために、干拓と排水を組み合わせた農地改良工事が古代から続けられ、この時代までに266km2もの干拓地が作られてきたとのことです。

10km2規模の諫早干拓は、現代でも大きなプロジェクトであると思います。
しかし、技術もお金も乏しかった昔の日本人でも、コツコツと仕事を続きた結果、その数十倍もの面積の干拓をなしとげていた。
このことに驚いた後、現代に戻るといささか失望する結果がありました。

諫早湾干拓事業の潮受堤防は締切2年後の平成11年(1999)に完成しました。
しかし、そこでの工法変更などを受けて、総事業費は増額され、完成予定も遅れました。
そして平成14年(2002)には、干拓計画に大きな変更があり、干陸面積は半減してしまいました。

会計検査院報告 を示しておきます。簡単な比較図はここにもありますが、失敗百選 に残されている当初計画図と、最終計画概要 を比較すれば、中央干拓地(1222ha)東工区や、北側の小江干拓地(104ha)の一部などが縮小対象になったことがわかります。

見て楽しい数字ではありませんが、表1 事業計画の変遷 の中から抜き書きしておきます。
項目当初計画(S61)第2回変更(H14)
締切面積3550ha3542ha
調整池面積1710ha2600ha
干陸面積1635ha816ha
総事業費1350億円2460億円
完了予定年度平成12年度平成18年度

最終的には 干陸面積816haに対して 調整池面積2600ha。
この数字を見て気がついたのが、面積調の数字と符合することです。

平成20年面積調における増加面積全国一は諫早市の 8.75km2【875ha】[68527]
平成26年面積調での市区町村面積増減 諫早市 20.57、雲仙市 7.35、合計27.92km2=2792ha[87436]

なるほど、陸地化した面積は既に平成20年面積調で国土面積に算入していたが、調整池の面積は未算入だった。
そこで、平成26年面積調で算入することにした。…私はこのように理解しました。

蛇足
有明海の干潟や干拓については、落書き帳内に過去記事があります。
熊本県の郡築村[85117]、佐賀県南端の 竹崎島

関係機関のサイトの一部は本文中でリンクしておきましたが、参考までに少し追加しておきます。
九州農政局 干拓とは有明海干拓、長崎県 干拓の歴史

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