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Issieさんの記事が5件見つかりました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[80251]2012年2月4日
Issie
[80247]2012年2月4日
Issie
[80228]2012年1月30日
Issie
[80216]2012年1月28日
Issie
[80202]2012年1月23日
Issie

[80251] 2012年 2月 4日(土)23:38:42Issie さん
Re:加積郷
[80249] 白桃 さん
本落書き帳の「自治体越え地名」に収録されていないところを見ると、「○○加積」という名前が大字や字として残っていないのでしょうか?

とりあえず,そういう大字はないようですね。
むしろ一連の「加積」地名は大字よりもランク1つ広い範囲の地名であるようです。

こちらの「区市町村変遷情報」の 当該ページ を参照すると,たくさんの「加積村」が1889年の町村制施行に際して行われた「明治の大合併」で一斉に誕生したことがわかります。恐らくは“近世村”をそのまま引き継いだ合併前の旧村に「加積」を称するものはありません。したがって,各「○加積村」の大字で「加積」を称するものはなく,そのまま現在まで現れることもなく,収録対象となっていないということなのでしょう。

「加積郷」という地名は中世,あるいはそのもう少し前からのものかと思われるのですが,近世に広域的地名として「加積郷」が残ったとしても,より小さい範囲で“百姓”の自治単位(合わせて年貢負担の請負単位)としての「村」を編成するに当たっては,それぞれ個別の集落名が採られたのでしょう。それがそのまま「郡区町村編制法」下の“村”となり,「町村制村」としての 各加積村 の大字となり,現在に至る。
で,明治の大合併でその「町村制村」を編成するに当たって新しい村の名前を“創作”しなければならなくなったとき,かつての「加積郷」の記憶がよみがえり,それぞれで「○加積村」という名前を分け合ったということではないか,と。

「町村制村」の名前は,さらなる合併でその村自体が消滅してしまえば一緒に消えてしまいます。所詮,新しく“デッチ上げられた”地名に過ぎない,ということなのかもしれません。
その記憶をとどめるのは,その村ごとに設置された郵便局や小学校,そして公民館の名前。運良く鉄道が通って駅を作ってくれれば,その駅名に保存してもらえるかもしれない。「浜加積駅」や「早月加積駅」のように。
そういうわけで,今となっては見つけにくい地名になってしまっているのですね。
[80247] 2012年 2月 4日(土)10:05:22【1】Issie さん
イチバン南
[80242] 白桃 さん
一方、地球最南の都市はアルゼンチンにあるようですが、ハンメルフェストに比べそんなに有名ではありませんね。また、いずれにしろ最北よりは低緯度に位置しているようなので、「あったかい」という回答もあながち馬鹿には出来ないかもしれません。でも、あのあたりに暖流が流れていたっけ?

「ウシュアイア」という町だそうですね。
南アメリカ大陸の南端からマゼラン海峡をはさんでさらに南にあるフエゴ島の東側。ちなみにこの島は西半分がチリ領で,マゼラン海峡の中にある プンタアレナス という町の方が大きいのだけど,少し北にあるのでアルゼンチンの勝ち。
だいたい南緯55度くらいというから,日本の辺りで言えば北樺太かカムチャツカ辺りになりますか。やっぱり寒そうです。ちなみにヨーロッパだと,モスクワやコペンハーゲン,北アイルランドのロンドンデリーがだいたい同じくらいの緯度です。スカンジナビア半島の南端が北緯55度よりもやや北ですね。
南アメリカは思っているよりも南に伸びていて,すぐ先には南極半島があります。

実際の気候統計を見ると,一番“暖かい”2月の平均気温が9.4度。東京ではそろそろ「寒さ」を感じなくなる3月下旬から4月初めの気温に相当しますから,私たちの感覚で言うそれから後の春・夏・秋がないということに。
日本ではなぜか人気の高いケッペンの気候区分では“最暖月”の平均気温が10度に達しないのでE気候(=寒帯)に属してしまいます。
ただし,一番“寒い”6月と7月の平均気温が0.0度(←もちろん,小数点以下2位以降まで出せば差が出るはずで,どちらかが“最寒月”です)と,意外に冬は暖かい。札幌だって一番寒い1月の平均気温は-3度を割ります(だから札幌はC気候=温帯ではなくD気候=亜寒帯)。
つまり,2月の平均気温があと0.6度高かったら,区分上 ウシュアイア は「亜寒帯」を飛び越えて「温帯」になることができました。実際に,フエゴ島の一部は温帯の「西岸海洋性気候」に属します。だから,基本はノルウェーの沿岸部と同じような気候なのでしょう。
ただし,近くを流れているのは暖流ではなく寒流なので,教科書に載っている北西ヨーロッパの西岸海洋性気候とは違って,気温と降水量で判定したらそう出た,ということですね。

いずれにせよ,「南」という言葉で連想する“暖かさ”はないにしても(日本の方が暖かい),緯度の割には“暖かい”ところではあるようです。
[80228] 2012年 1月 30日(月)20:09:02Issie さん
浦和並みの「鳥島」
[80227] k-ace さん
日本の排他的経済水域(EEZ)基点で名称の無かった39離島の個々の名称が内定したとのこと。

内定した新島名を一瞥すると、「かもめ島」とか「トド島」とか…。何か埋立地に造成された団地にありがちな地名のような印象を受けたのですが,考えてみれば「鳥島」なんてとても安易な名前を,しかも「南‐」「沖ノ‐」「中ノ‐」と次々に使いまわしていたり,かつての(南)樺太にも「海馬島」(ロシア名:モネロン島)とか「海豹島」(同:チュレニー島)なんて島があったりして,結局のところ,名づけのセンスというものがそう変わるわけではないのでしょう。
一方で,たぶん昔から“関係者”の間で使われてきたであろう“見たこともない漢字”(←PC画面上に表示できるのか?)を使うものもあったりして,やっぱり面白いものです。
何にしろ,自国の領土と主張しても国際社会の中で他の国が認めてくれないと何の意味もありませんから,やることはやって,きちんとアピールしないとね。
[80216] 2012年 1月 28日(土)00:10:45【2】Issie さん
せこう
[80214] N-H さん
たとえば、「架」と一文字書いてなんと読むか?

これへの解答ではないけれど,昨日の「ブラタモリ」(←もう,おとついになっちゃいました)。
鉄道総研の専門家の前でタモリは「架線」を何て読んでいたかなぁ。

ただし、こういうのは誤読と言うものとはまた違って、業界用語として特殊な読み方が半ば認知されているといっていいのかもしれません。

ずいぶん前に話題になった「首長」を「くびちょう」と読むのもこの例ですね。今日(これも昨日)の国会でも連発されたようです。彼らは「法律を施行する」の「施行」も「せこう」と読みますね。「施工」でもあるまいに。こういったお役所用語も,いわゆる業界用語。

[80213] 実那川蒼 さん
実はこれはつくりの「番」に引きずられた誤読が定着してしまったものです。

地理ネタから離れるけれど,「消耗」を「しょうもう」と読むのも有名な“誤読”ですね。
「耗」の正しい音は「コウ」。この字は本来「耕」と「毛」の組み合わせによる会意文字だそうで,「毛」の方が意味を表し,「耕」の「井」を省略した「耒」の部分が音符なので「コウ」と読むのだとか。ややこしいことに,音符となった「耕」は「耒」と「井」の会意文字なのだけど,こちらでは「井」の方が「ケイ」と読んでその延長で「コウ」という音を表しているそうで,意味を表す「耒」の部分自体の音は「ライ」で「すき(犂)」という意味。
それはともかく,だから「消耗」は“正しく”は「しょうこう」と読まなければならない。実際に,「心神耗弱」は「しんしん“コウ”じゃく」と読みます。
ところが,「毛」の方が音を表し「モウ」と読むと誤解されて「しょうもう」となったのですね。「消耗」を「しょうこう」と読む人は普通いません。でも,そのような“誤読”が定着したのがそう古い話ではなさそうなのは,「耗弱」という読みを見ればわかりそう。
高校の政治経済の教科書に「固定資産減耗」という用語が出てきます。GNP(国民総生産)からこれ(減価償却とも)を引いたものがNNP(国民純生産)。さらに間接税を引いて補助金を加えたものがNI(国民所得)…。この「減耗」に教科書では「げんもう」という振り仮名が振ってあるのですが,これも本来の読み方は「げんこう」。漢字辞典などには両方の読み方が書いてあります。今まさに,「げんこう→げんもう」という“誤読の定着”が進行中なのでしょう。

なぜ播磨国に関する単語だけ誤読が定着してしまったのかは謎です。

まずは最初に播磨国を中国風に呼んだ「播州」が現れて,そこから「東播」以下の呼称が派生したのだろうと思うのですが,「播州」を“正しく”「はしゅう」と読むのでは,何か座りが悪いと感じられたのでしょうかねえ。
日本語一般のクセとしては「房州」や「信州」のように“2音+州”というのが座りがいいのですが,「武州」「紀州」「土州」のように“1音+州”だって例外とは言えないくらい普通にあります。そうすると「播」という字,あるいは「播磨」という読みにわざわざ「ばん」と読ませる秘密があるのかもしれません。

古い時代の中国語,あるいは漢字の音を“復元”(もちろん推定ですが)したことで知られる藤堂明保博士が編纂に携わった学研の漢字辞典によると,「播」という字の上古(秦・漢代)音は puar ,それが隋・唐代の中古音では pua となり,これが音韻体系の極めて貧弱な日本語に入って「ハ」(←実際の発音は“唇をかまないファ”)と読むようになりました。
ちょうどその時代である奈良時代,従来は「針間」などと表記してきた ハリマ という地名を“おめでたい漢字2文字”で表記するに当たって,「ハ」という音の「播」という漢字に“聞こえないはず”の r の音を無理やり聞いて「ハリ」と読み,「磨」と合わせて「播磨」という表記が律令国家の公式表記とされました。「播磨」のどこが“おめでたい”のか,全然わかりませんが。
“聞こえない音を無理やり聞く”というのはこの時に多用された手法で,たとえば「相摸」(2文字目は本来“手へん”)を「さがみ」と読むのも,「相」sang(サウ)の語尾に無理やり a という母音を聞いて「サガ」と読んだからです。山城国(京都府)の「相楽郡」は,さらに「楽」lak(ラク)の語尾にも a を聞いて,だから「さがらか郡」(現代の読みは「そうらく郡」)。

奈良時代,ハリマに漢字を当てる際に「播:ハ」という字に無理やり r を,ついでに i という母音まで聞いて「ハリ」としたことが後の世に「ばん」と読ませることにつながったと結論づける根拠は何もないので,そのような主張をするつもりもないのですが,やっぱり「はしゅう」では何となく物足りなくて,それで“つくり”の「番」に引きずられて「ばんしゅう」となったのかも。
で,こちらは「播州赤穂」のように,少なくとも「消耗:しょうもう」よりはずっと前から行われていたのでしょうね。

※【お詫び】
上の文章の中で「会意文字」とあるのは,いずれも「形声文字」の間違いです。
久しぶりに使って間違えてしまいました。お恥ずかしい限り。
以上,謹んで訂正させていただきます。
[80202] 2012年 1月 23日(月)20:47:12Issie さん
勝安房守義邦 改メ 勝安芳 海舟ト号ス
[80194] 星野彼方 さん
下総だから房総でいいんだろうけど、ん~、房総って私的には安房+上総ってイメージ。

[80197] N-H さん
それはおそらく「房総半島」から来るのでしょうね。
ちゃきちゃき房総っ子の私も、どうも「千葉からあっちは房総じゃない」的な感覚を持ってました。

この感覚は私も同じ。
九十九里の少なくとも北半分や成田空港の辺りは「房総」かなあ…。
結局は“くびれ”よりも南が「房総」というのが,しっくり来るような気がします。だから,まあ,上総+安房。それで,下総は「北総」。
もっとも,「房総」という言葉は旧国郡よりも現在の県域を前提とした呼称なのかもしれませんが。
いずれにせよ,“茨城県領下総”の利根川以北の区域が「房総」であるはずがなく,こちらは 常陸 と合わせた「常総」。まして,“武蔵国”の北葛飾郡に吸収されてしまった埼玉県の旧中葛飾郡域(江戸川以西の下総)は問題外。
ともかく,“くびれ”より北の下総国,旧千葉郡の習志野辺りだと「房総」という自覚はなかったなあ。

[80191] 伊豆之国 さん
習志野 千葉県船橋市■ 新京成電鉄 津田沼 ぎりぎりで市内だか、栄えているのは船橋市側。京成津田沼のほうが適切?

京成津田沼は市役所が近いと言っても,せっかく30年前に作った再開発ビルに入っていたホテルにも出て行かれて地元商店街も寂れる一方ですからねえ。それこそ,近隣の津田沼地区の住民の一部の外に,たぶんわざわざ京成津田沼周辺に買い物に行く人はいないでしょう。
賑やかな総武線津田沼駅北口側のうち,新京成の新津田沼駅側の半分は一応習志野市だし,南口側で長らく農地が広がっていた“習志野市領”の区画の開発も始まったようなので,やっぱり津田沼駅の方が適切であろうかと思います。


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