[87469] オーナー グリグリ さん
今回私の示したルート案もしくはほくほく線ルートが、最初から候補にならなかったのは何故なのかなという点でした。
ほくほく線ルートが候補にならなかった理由は知りませんが、私なりに考えれば新幹線路線の分岐地点は駅の設置地点からというのが普通です。それに六日町からでは西へ向かう分岐点としては北に寄りすぎているため、より短い経路を優先するなら越後湯沢駅付近から北陸方面に向けて路線を伸ばすことになります。
一方で現・長野経由ルートのメリットを考えると、新潟県南端の路線想定域に比べて長野県の信越沿線人口は遙かに大きなものですし、多様な観光資源もあり地域の経済効果も大きくなり、国全体で見れば良い選択であるとも言えます。なお鉄道運営会社としては路線の短長には強くこだわらないのかなという気もします。長ければ運賃収入が多くなるわけですから。
短縮経路としての越後湯沢駅-上越妙高駅間の追加建設案に対する反応を想像すると・・・ (あくまで想像です!)
まず歓迎するのは北陸-首都圏の利用者ですがこの人たちはいわゆる圧力団体にはなり得ないので声が届きにくいでしょう。次に新潟県ですが県内2つの新幹線を生かして県庁のある新潟市と上越地方を結びたい願望はあると思いますが、もし地元負担金を払っても通る列車のほとんどが県内駅を素通りする結果になっては悩ましいかぎりでしょう。またまとまった乗客数が見込めなければ新潟駅から上越妙高駅行き直通は無理かもしれません。沿線となる地域は県としては辺境の地にあり、人口も少ない場所であるため経済効果が生まれにくいのはやむを得ません。地元市町(上越市,津南町,湯沢町)は歓迎でしょう。特に津南町は飯山線との交差地点に駅ができる可能性もあります。長野県は
[87462]に書いたように歓迎しないでしょう。
JRは東西で対応が異なりそうです。JR東は短縮路線ができることで上越妙高駅までの運賃を実質値下げせざるを得なくなり経営上はマイナスであることに加えて、新たな路線の借用料が発生する可能性があります。JR西は東京・北陸間の時間短縮をアピールでき、乗客増を期待できます。国の立場としてはこの路線にお金を投入するより大阪方面へ延伸する方を優先するでしょう。
以上を全体的に判断するとこの建設案を熱心に推進する声は多くはなく、強く否定する声はいくつかあることになり、実施は無理ということになりそうです。技術的問題(
[87460] MasAka さん )に関してはここでは考慮していません。
なお
[87462] で越後湯沢駅経由で上越妙高駅まで新幹線路線が敷設された場合の短縮時間を約10分と書きましたが
Wikipediaで実距離を求めると最大では50km短くなるので時速200kmで15分、加えて長野駅停車分の5分が節約できるとすると計算上20分の短縮も見込めるかもしれません。
(
東京駅-越後湯沢駅が182.7km,
東京駅-上越妙高駅が285.5km,越後湯沢駅-上越妙高駅間は直線で約52.5km)