[75223]小松原ラガーさん
個人的に、待避線を新設するのは今からでも遅くないでしょうし、そうすることによって、東西線だけではなく、学園都市線や福知山線の速達性も上がり、結果としてJRとしての競争力もさらに高まると思います。このことは、ひいては関西圏全体の発展につながり、部外者の私としても、とてもうれしく思います。
ただ、これには難しい課題が残されています。
建設費の問題でもそうですが、地域住民の理解を得られるかということが課題として挙げられます。
話がいきなり関東圏に飛んで申し訳ないのですが、例として埼京線の赤羽~池袋間が挙げられます。
かつて、”赤羽線”と呼ばれていた埼京線のこの区間。赤羽線と呼ばれていた当時は、この区間を列車が延々と行ったりきたりしているだけの路線でした。しかし、赤羽~大宮間が開業してからは、埼玉県と東京副都心を結ぶ重要な路線になりました。しかし、赤羽線時代はたった4駅の間を行き来しているだけなので優等列車はとくに必要なかったのですが、川越~恵比寿間という長距離の運用がなされると事情は変わります。当然この区間でも快速などが運行されることとなりました。ただ、待避線がないことにはラッシュ時に電車が詰まってしまうなどの問題が発生するため、板橋・十条のどちらかの駅に待避線を作ることに(当然ですが)なります。
ところが、両駅の周辺住民はそれに反対しました。なぜなら、待避線を作ることにより両駅を通過する電車が設定されてしまい、両駅に停車する電車がすくなくなってしまうと思われたからです。結果、快速などの優等列車は、全列車赤羽以南は各駅に止まることとなってしまいました。それが影響しているかどうかはわかりませんが、湘南新宿ラインは田端付近を通る遠回りな経路を経ることを強いられています。
もちろん、赤羽線は地上なので待避線を作るために周辺の建物などをどかす必要があるので、全線地下の東西線と単純に比較することはできません。しかし、このような反対運動が途中駅の利用者から出る可能性は大きいと思います。
その一方、学園都市線沿線や福知山線沿線から都心部に通っている利用者にとってはとても耳寄りな話です。遠距離の利用をするときに、できるだけ早く行きたい。そのときに快速電車に乗っても尼崎・京橋からずっと各駅に止まっていくことは大きな時間のロスと感じられることでしょう。当然、さらなる速達性を求めて東西線の一部の駅を通過させて、もっと早く都心に着けるようにしたい。という要望が出るのも必然といっても過言ではないでしょう。
私が利用している東京メトロ東西線(ややこしい・・・)も、直通運転の区間も含めて、三鷹~東葉勝田台と広範囲に列車がまたがっています。しかし、その区間において待避ができる駅は葛西・妙典・原木中山・八千代緑ヶ丘の4駅しかなく、おまけに妙典と原木中山は隣り合っており、ダイヤ改正で八千代緑ヶ丘の待避線も使わなくなっています。また、途中の東陽町までには待避線がなく、間には都心という大きな需要がある場所があります。しかし、その区間においては快速も各駅に止まらざるを得ないのが現状です。