香川県交通政策課が出している「香川の乗り物ナビ」という冊子は実に良くできています。
A4版128ページもあり県内のすべての公共交通機関の時刻と料金がわかり易い路線図とともに載っています。自治体のコミュニティバスも含め、これ一冊ですべてがわかりますし、53か所にも及ぶパーク&ライド用駐車場の案内図や料金、連絡先やレンタサイクルに関する情報も載っていて、公共交通利用を促進させようという行政の意気込みのようなものが感じられました。
これを作る手間は大変なことだったと思いますが、一冊で全県を網羅したということは香川県の規模だからできたのかも知れません。他の県とは言わず、地域単位でも良いからこれを参考にしてもらいたいものです。尤も冊子となると更新タイミングが問題となり、2007年2月現在のものでしたので、一部私がインターネットで調べた最新のものと違っていたのは仕方ないでしょう。
HPでも検索できます。
香川の乗り物ナビ
このナビのお陰で、私は旧飯山町役場(現丸亀市飯山市民総合センター)から旧綾歌町役場(現丸亀市綾歌市民総合センター)庁舎までの約5キロを歩くつもりでいたのが、その間を結ぶバスがあることを知り、それに乗ることができました。
それは琴参バス・丸亀コミュニティバス岡田宇多津線というもので、小型のバスでしたがわずか12分で行くことができました。料金は1乗車200円、通常の路線バスとは違い自治体バスに近いようですが、これとは別に丸亀市コミュニティバスというものもあり、同じようなコースを走っていました。こちらも1乗車200円で、どちらも緑ナンバーでした。違いがわかりませんが、市とバス会社との契約形態の違いなど行政と事業者にとっては大きな違いがあるのかも知れません。
また「乗り物ナビ」の冊子上にも前者は路線バスの、後者はコミュニティバスの章に記載されていました。利用者からすれば、どちらであろうと利用したい区間と時間と料金がわかればいいので、例えば地域別に章建てするなど、わかり易い記載方法に今後改めてくれればさらに良くなると思います。
なお「乗り物ナビ」そのものの話ではありませんが、琴電陶駅から乗った綾川町営バスにも感心しました。小さな10人乗り程度のワゴンタイプのものが1時間毎に、等時刻に運行しており料金も1乗車100円、往復とも数人の乗客があり若い女性もいました。
私は以前から、自家用車に対して競争力のある公共交通というのは、最低でも1時間に1本程度の頻度が必要であり、そうでないところではタクシー利用に自治体が補助金を出すような方法で対応した方が中途半端なバスを走らせるよりもずっと経済的であると考えていましたが、このバスは正にその考えを証明してくれたようで嬉しく思いました。