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千本桜さんの記事が1件見つかりました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[104905]2022年7月6日
千本桜

[104905] 2022年 7月 6日(水)16:12:14千本桜 さん
クイズここはどこでしょう
クイズここはどこでしょう
A〜Wに適切な地名などを挿入して文章を完成してください。1つ解ると芋づる式に解けてしまいそうなクイズです。

 忘れかけてた古い写真に出くわした。お! 懐かしい。これはA丘じゃないか。まだ髪がふさふさしていた頃の自分が、写真の中からこっちを見ている。なんで今ごろ出て来たんだよ。A丘へ行ったのは昭和44年(1969年)のことだから、ずいぶん昔の話になる。人口5万7千のB市を流れるC川の河川敷で野宿した。C川は源を三国岳に発し、日本海に注ぐ一級水系の本流である。
 次の日、国道D号を西へ走ってE県に進入。人口1万5千のF町は、G郡の行政や商業の中心地で街並みも賑やか。国鉄H本線のF駅からは I 線が分岐し、美しいお城のあるJ駅までのびている。人口1万3千のK町はL郡の行政や商業の中心地。過小評価していたが、意外と活気のある街並みだった。Kという町名は、仙台藩や宇和島藩に伝わる伝統舞踊を連想させるが、無関係のようである。
 江戸時代の陣屋町から発展し、明治時代にはM郡の郡役所が置かれたN町を通り抜け、つづら折りの坂道を登ってO峠を越えた。あの頃はまだOトンネルができておらず、国道D号では最もきつい峠越えだったような気がする。峠を越えてM郡P町のQ温泉へ。Qは山あいに開けた静かな温泉場。赤瓦の家並みが記憶に残ります。このQ温泉は後に、テレビドラマ「R日記」のロケ地として脚光をあびるのだが、当時はそんなことになろうとは知る由もなかった。
 また1つ、峠を越えてS県に進入。峠の名はT峠と言う。自転車で走るには辛い峠道だった。今はTトンネルができたので、山越えも楽になったようである。峠を下れば、そこはU郡U町。T川に沿って国道D号が走り、中流域でV温泉街を通過する。V温泉はこの地方で最古の温泉だとか。木造の古い旅館もあったが、歓楽的な観光地の雰囲気はなく、普通の宿場町のように感じた。
 T川はE県との県境付近より流れ出て、日本海に注ぐ二級河川である。下流域のとある河川敷。寝心地が良さそう。近くには集落の人家もあって何かと便利そう。今夜の野宿は、この河川敷に決定。飯盒でインスタント焼きそばをこしらえて夕食とする。当日の走行距離128.7キロメートル。夜はトランジスタラジオから流れる歌謡番組を聴いて寝るだけ。蚊がうるさい。
 翌日は朝食もとらずに出発。今日は県都Wの街並み見るのがメインだが、その前に立ち寄りたい場所がある。A丘だ。A丘に着くとすでに何人も先客がいて、砂の上を歩いている。ただ黙々と歩いている人の姿が、砂の上に点在している。それだけなのに、なぜか胸にくる光景だ。みんなどこに向かって歩いて行くのだろう。何を求めて歩いて行くのだろう。自分は、旅の終わりのその先に何があるかも知らず、流れる景色を目に焼き付けるだけの彷徨う日々。振り返れば、先の見えない青春の真っ只中だった。


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