以下、北海道大百科事典(北海道新聞社、1981年発行)の記述から引用です。
北海道は広大で地理的気象条件などの差異から、地域によって自然景観や産業風景などが大きく異なっている。このため北海道を五つの観光圏に大別し、それぞれの地域特性が生かされた観光圏の形成を図ることにしている。
初めて見る分け方でした。しつこく、北海道を圏域に分ける話のご提供で、恐縮ですが。
観光圏 | 支庁 | 中核拠点 |
道南観光圏 | 渡島、檜山 | 函館市 |
道央観光圏 | 後志、石狩、胆振、日高 | 札幌市 |
大雪山観光圏 | 空知、十勝、上川 | 旭川市、帯広市 |
道東観光圏 | 釧路、網走、根室 | 釧路市、網走市、帯広市 |
道北観光圏 | 留萌、宗谷 | 旭川市、稚内市 |
道北観光圏についてだけは、該当する支庁についての記述がなかったのですが、私の方で名前が挙がっていなかった残りの支庁、をとりあえずはめ込んでみました。でも、上川、網走支庁の一部も含まれそうですね。興味深かったのは、大雪山観光圏として、十勝と上川が一緒になっていたことです。石勝線開通前の分け方(根室本線による道央と道東のつながり)だからかな、と思いましたが。
もしかして、まだ使われている分け方なの?と思ったので、道庁に聞いてみました。少なくとも現在は使っていないそうでして、今は地域生活経済圏ベースなのだそうです。電話での聞き書きをメモしたのですが、よくよく考えてみたら、これは拙稿
[12025]「支庁の再編」でご紹介済みでした。
既出データをダブッて書込むのは、少々ためらいがあるものの、記事リンクで読んで下さい、も、お手間かな、と思いましたので、支庁ベースで改めて。
道央圏:石狩、後志、空知、胆振、日高
道南圏:渡島、檜山
道北圏:上川、留萌、宗谷
オホーツク圏:網走
十勝圏:十セ
釧路・根室圏:釧路、根室
以前は気づかなかったのですが、地域生活経済圏だけを聞くと、面白いですね。十勝圏を独立させているめに、道東圏という呼称が使えなくなってしまい、「釧路・根室圏」となっています。支庁名を採用するしかないのでしょうが、支庁同士は立場として優劣はないから、「釧根圏」にもせずに、対等に並べるしかなかったのでしょうね。いずれ、根室が、釧路の軍門に下り「釧路圏」となる日が来るのでしょうか?