[23911] 愛比売命 さん
山陽町での投票結果の是非に関わらず、2市2町の協議会は設置されることはなくなったようです。
個人的には、小野田市は宇部市との深い関わりがありそうな気がしていましたので、この結果は意外でした。小野田市・山陽町の住民感情から見た宇部市との合併には、何か見えない高い壁があるのでしょうかねえ。。。
愛比売命さんがお知らせしたように,
昨日の小野田市,山陽町で行われた宇部市,楠町を含めた2市2町法定合併協議会設置を問う住民投票の結果は,
小野田市 | 反対10843 | 賛成9847 | 無効217 | 有効投票数 20690 |
山陽町 | 反対7512 | 賛成5651 | 無効297 | 有効投票数 13163 |
と2市町ともに反対が上回り,小野田市,山陽町の1市1町による合併の方向に決定しました.
http://www.ubenichi.co.jp/kijiview_s.php?id=KJ200401180006776
小野田市はかなりの接戦でしたが,山陽町では結構な票差が開きました.
小野田市と宇部市は隣接する街で,関係は密接なことはまぎれもない事実ですが,やはり,市民感情には微妙なズレがあるということでしょうね.
小野田の歴史を考えると,明治14年(1881)日本で最初のセメント工場である,小野田セメント製造会社の創立は欠かすことができません.これは小野田の自慢であり,セメント町という住所もその表れでしょう.
ちなみに,小野田市の銘菓に「せめんだる」というものもあります.
https://www.sujet.co.jp/tsunematsu/pic7.html
同じくセメントの街である,宇部は大正12年(1923)宇部セメント製造株式会社の設立と小野田に比べて,随分と後発です.
その後,小野田セメント,宇部セメントは長年セメント業界で競い合うこととなります.
現在は,他社と合併して,各々太平洋セメント,宇部三菱セメントと名を変えていますが,ライバル企業であることには違いありません.(過去ログ
[6599] [6643] などに関連した言及あります.)
普段あまり意識しませんが,このような対抗意識が両市民の深層心理にあるかもしれません.
私もやっぱり宇部市は,宇部興産の企業城下町だと思うのですが,地元経済の沈滞や中心市街地の空洞化などの影響が,宇部市の求心力の弱さにも繋がっている気がします.
なお,宇部市の中心市街地の空洞化は,昭和58年に開業した郊外型・大型商業施設の小野田サンパークに始まり,その後東隣の阿知須町や厚南や空港近くなどの市内の郊外にも同様の商業施設が開業していく中で,非常に顕著となっていきます.現在は中心部には,井筒屋が残っているぐらいです.
人口比で小野田市の約4倍もあるけど,そんな宇部市に合併しても,事実上の吸収合併になるだけで,得策ではないとの意識が結局左右したのではないかと思います.
距離のある,山陽町の場合は,小野田市よりもさらに宇部市と疎遠になるのもやむをえないでしょう.
人口が24万都市になる機会を逃してしまいましたが,2市2町となれば,宇部市の名称消滅は避けられないので,なんだかホッとしたような,ヤッパリ残念のような複雑な気持ちです.