[24112]hmt さん
300形電車は足回りも量産新性能電車のはしりとして画期的なものでしたが、何よりも真っ赤な車体にサインカーブ入り白帯のデザインが目を引きました。両開扉も初物。私が注目したのは荷物棚が登場したこと。但し、出入口付近だけの小さなものでした(後に現在のような全長に改造)。従来の地下鉄は路面電車の伝統か、荷物棚はありませんでした
(中略)
丸ノ内線・銀座線の荷物棚は、営団が好んで使っていたリコ式吊手との位置関係に問題があったのかもしれません。
わたしの聞いた話ですと、暗いトンネルを走る車両とはいえ、電車の窓は大きく取るべきとした方針から、営団地下鉄の窓の上端はドアの上端と揃えられています。その関係からでしょうか、初期の網棚は窓にかからない戸袋窓の上に限っての設置だったようです。
その後、窓ガラスを保護するように工夫して全体に網棚を設置しました。近年の車両はアクリル板を付けているので、ガラス保護と視界の確保を同時に実現しています。
銀座線車両で窓の高さに例外があったのは、新1500型の第1期ですね。いわゆるみかん箱電車の後期に登場した車両で、6両編成の中間に連結された旧型車両や運転台付車両を淘汰するために登場した中間車両なのですが、こちらは電光式広告を設置したために窓の高さが低くなりました。その後電光式広告は撤去されました。
日比谷線3000系車両以降、東西線5000系、千代田線6000系の初期、有楽町線7000系の初期までは窓高さが低かったのですが、6000・7000系の後期と8000系でやや高さが復活し、0系シリーズでドア高さと揃うまでに完全復活しました。
そういえば、駅に設置された駅名表示は、車内に立つ人の目線に合わせた高さに設置されていますが、当時の日比谷線車両の窓が低かったことからか、しかも仲御徒町駅のみでしたが、駅名表示板の書式が変則的で、窓より高い位置へ設置しておきつつ、その表示板の半分下の窓から見える位置に偏って駅名を書いていたんです。