[41297] グリグリさん
比較的大きな飛び地を見つけてしまいました。大阪市の中の摂津市です。
これは新発見ですね! 早速収録しようと思ったのですが、
地図の縮尺を1/8000にしてみると、何と、つながっているではないか!
しかも、国土地理院の地図では、「飛地」で検索されない場所ですので、早速、第1回飛地判定会を開催いたします(笑)。
各地図における現地の状況:
国土地理院電子ポータル:1/25000レベルでは、摂津市の領域としてさえ認識されていない
Mapion/Yahoo(上記):1/3000の縮尺のみ、飛地として表示
ゼンリン/Goo:飛び地ではない
(地図中、にある「王子板紙」の所在地をネットで検索すると「東淀川区南江口3丁目」なのですが、飛び地候補地の南東隣接地も同社の敷地なので、判断できません。
Mapfan:飛び地ではない
Onmap:地図を表示し、拡大すると飛び地になっている
というわけで、評価が分かれるのですが、一番下に挙げたOnmapは、大阪空港の細かな飛び地も正確に表現しており、かなり正確性が高いと思われること、
この飛び地について言及したサイトがあることから、飛び地と判定したいと思います。ありがとうございました。
「本体」「飛び地」の定義…「本体」「飛び地」という定義は将来的には不安定な要因があるんじゃないかなぁ
え~っと、この手の話は非常に好きなので終わらないおそれがあるのですが、敢えて書きますと、まず、市役所や役場所在地を「本体」の判断基準とすることに「不安定な部分がある」とのご指摘は、そのとおりだと思います。以下に書くように、この基準は、現状でも厳密には論理破綻する部分があると思います。
ただ、「飛び地」とは、国語辞典によれば「飛び離れた領土・土地・領地」と定義されている以上、「何かから」飛び離れていなければならず、それを「本体」(と呼ぶかはともかく)として観念することは必要なわけです。(この点まで、グリグリさんが不要と言っているわけではないと思いますが)
(1) 仮に、鹿児島市に市役所を置く三島村や十島村に飛び地があった場合に、どちらを飛び地というのか。
例えば、「(領域が2つに分断されている)南箕輪村の役場が伊那市内にあった」と仮定します。この場合、役場基準で考えると、人口や面積は関係ないのですから、そもそも、「どちらが飛び地か」という問題には答えようが無くて、「どちらも飛び地」か、「どちらも飛び地ではない」としか答えようがありません。
(1)「どちらも飛び地」と答えた場合:役場所在地は「伊那市」であるにもかかわらず、そこが本体ということになり、おかしい。
(2)「どちらも飛び地ではない」と答えた場合:2つの領域は「飛び離れた土地」であるにもかかわらず、飛び地でないことになる。
つまり、市役所が本体という議論は、それが領域内にあることが前提になっています。役場所在地が本体という議論を突き詰めると、現在の十島村の本体は鹿児島市内の役場所在地だ!ということになりますが、これを支持する人は殆どいないと思います。
市役所等が2箇所以上に機能分割されて並存する可能性も出てくると仮定し、それらが飛び地だった場合、どこを本体とするのか。
これは考えたことが無かったのですが、「飛び離れた土地」である以上、「両方とも飛び地ではない」とはいえないでしょうね。「相互に飛び地」と言うかどうか。しかし、この場合に「相互に離れているから、両方とも飛び地だ」というと、およそ、全ての「本体」も「飛び地」として表現する必要が出てくるので、悩ましいですね。
以上のように、不安定な部分があることは認めた上で、南箕輪村や、旧新南陽市のような、大きい飛び地の事例を「珍しいもの」として抽出しようとすると、「市役所・役場のある方が本体」として定義するのが最もシンプルであり、かつ、今のところ、特に問題が生ずることはないのではないかと、私自身は考えています。