いつもの通り、十番勝負の感想文です。今回も解答できた順に。
今回、「新しい趣向」も加わり、戸惑いもありましたが、次第にいつも通りにペースを取り戻してきました。
問五~芽吹く緑が水面に揺れる~
最初に分かったのがこの問五。新趣向の"Street View"に出てきた富岡市役所。お題の中の熊谷市と朝霞市の市長が共に「富岡さん」だったな、というのを思い出し、他の3市の市長の名を調べると、こちらもいずれも他の市名になっている。ここではっと思い出したのが、「4月4日の小平市長選挙で小林洋子氏が当選」(
[101504] ピーくんさん)、そして前回の問二の共通項「4月に市長選挙」。共通項らしきものが見えてきた。「東京都の総領主」の石高上積みを目指してこの小平市を取ることにしたが、この時点で「銀」圏内だったのが、確認作業の間に駿河の民さんに先を越され、銅メダルとなったが、これで6大会ぶりのメダルを手にすることができました。
ちなみに、小平市の前の市長も小林正則氏でしたが(現市長の洋子氏は正則氏の後継者として立候補したようです)、直接の血のつながりはないらしい?
後で未解答市を見たら、三島市(市長は豊岡氏)があり、この「三島市を取ってライバルを突き放す」という手もあったことに気づいたのですが、それを知っていたら、どちらを取るか相当悩ましい選択を強いられたかも…。
蛇足ですが、以前に類題(第47回・問十…市長名と同名の市)があり、この問で「NG市の提示が多すぎ」と苦言を申し上げたことがあったのですが(
[95297])、今回は「字体違い」(今回のは「読み」の異同は問わない)の提示のみであり、これくらいなら十分だと思います。
問九~広瀬川流れる岸辺~
お題に県庁所在地ばかり並んで「迷彩」が見え見えでしたが、SVの工事中の映像を見ると、地図に切り替えると加賀市になっており、それと、最近話題になった「斜張橋もどき」=エクストラドーズド橋。コレクションを見ると、その加賀市の「細坪橋梁」が「未使用だが完成している」とあり、想定解を調べるとどうやら合っていそうだ。ここは、「青葉城」の石高を更に積み増し。6位入賞でした。
問三~波の谷間に命の花が~
SVの「若洲橋」、橋の格好でもなさそうだし、両側の袂の周りを見てもこれといったヒントになりそうなのが見当たらない。解答が進んできて、ふとその「若洲橋」の遠方を見ると観覧車が見え、そこが「葛西臨海公園」らしい。その公園内には水族館がある。第53回の問十の「動物園」、根拠としたデータは動物園と水族館の両方のリストがある。共通項はその「水族館」のほうだ。「江ノ島」がある藤沢市がNGなのは、協会加盟ではない(脱退している)からだ…。残っていた市に「市盗り」に絡みそうなのがなく、未解答の市から選ぶことになり、リストにあり「絶対鉄板」の鳥羽市を。
…ノーヒントで答えられたのはここまで3問でした。
問二~田子の浦に打ち出でて見れば白妙の~
副題リンクに「白山」「白川郷」の文字が見え、「隣接関係」「共通文字」ではないか、とおおよその推測は付いていたのですが、共通項の「詰め」を慎重に見極める、ということに。「白山」と「白川」に気を取られ、白山市と白川村が隣接していることは頭に入っていたのですが、相手が「市」だけということが分かるまで少し時間がかかりました。白山市が勝山市と高山市と接していることに気づく。「隣接市と共通文字がある」…。ヒント前に回答することもできましたが、「もう少し解答の流れを見る」ことで第一ヒントが出てからに。「伊」の字絡みの「ご当地」3市から選ぶこともできたのですが、ここを取れば「領主盗り」になる富士市を。
この問二に意外にてこずった人が結構いた(私も?)のは、
[102817]で勿来丸さんがおっしゃっていることと少し被りますが、お題の市に「隣接市と最初の字が同じ」というのが一つもなく、共通項を見つけにくかった、というのも原因なのでしょうか。
問八~Surfin’ USA~
お題に人口が減っていそうな市が並んでいたので、その方面かとも疑いましたが、大都市近郊の衛星都市が解答されたりしてこれではなさそうだ。第一ヒントで「市以外に該当なし」と出たので、ここで副題の「五島市役所」の意味が「定番?」のあの方面か、と。お題とここまで出てきた市をいくつか、まず「市盗り合戦の領主変遷」のページから当たってみると、「誤答なし」となっていたのだが、同様になっていた土岐市がNGになった意味は何なのか、と思ってみると、「十番勝負の問題市・解答市分析」のページに当たったら、その中に「誤答市ランキング」というのがあった。その表を見ると、誤答がなかった市を数えるとちょうど想定解数と合っている。土岐市がNGなのは、「市盗り」では「既出とお題を答えたのは誤答に計上しない」という「からくり」があったからだ…。領主になっている牧之原市の石高を積み上げ。
なお、この問の想定解にあった51市のうち、杵築市(お題を解答)と稲城市で今回誤答が出たので、今大会終了時点での該当市は2市減って49市になっています。
「副題」については、他の何人かの方もおっしゃっていますが、個人的には、
こことか
こことかでもよかったのでは、と思いましたが…
問四~金襴緞子の帯締めながら~
副題リンクの今帰仁村の画像を見ると、立て看板に「海岸」の字が見え、また「長浜」の字も見えたので、「海岸」関係であろうと見当はついたのですが、「海岸」に関する共通項をいくつか当たったもののその先に進めず。第二ヒントまで来て、EMMさんの金沢市が出たあたりから、「市の誕生当時は海に面していなかったのが、合併によって市域が海岸線に到達した」と見えてきました。この想定解探しに利用したのが、「市町村変遷パラパラ地図」。お題にあったいわき市と沖縄市の意味は、それぞれ最初に誕生した平市とコザ市の誕生日からの変遷を意味していたこと、「コザ市」が実は海に面していなかったこと(現在の沖縄市の海岸線は全て旧美里村)と、NGとされていた松阪市は、昭和8年の誕生時にすでに「わずかに海に面していた」ことは、初めて知りました。
答え選びにあたっては、面倒な検索を避けて「平成の大合併」で海に面するようになった市から選ぶこととし、色々と迷ったのですが、つい先日のTV番組で「最強の城」特集の中に出てきた、堀部(中山)安兵衛の故郷としても知られる新発田市を取ることにした。だいぶ前に答えたことがあり、2度目でしたが。
問七~逢いたい気持ちがままならぬ~
副題リンクの閑谷学校から、まず「学校」関係を疑い、以前に話題にしたことがある「古い木造校舎」(
[98751],
[98756]hmtさん)とか、いくつか考えたのですがいずれも外れ。第二ヒントが「一番長い」と解けて、何の長さか、と思ったものの、しばらくして「距離ではなくて『時』の長さ」、つまり「一番古い」ということか。お題の魚津・鹿島など、意外な市がいくつかあったのは、「その県で誕生が最古の市が『リニューアル』していた」から、「最初の市制」から今まで続いている市が「その県内最古になるからだ」。想定解が47を大きく上回っているのは、「同時に複数の市が市制した」ことか…。未解答の県庁所在地を取ることもできたのですが、北海道で札幌などと同時に市制施行しており、ここを取れば「領主」返り咲きになる運河の町を。
この問の面白さは、「県庁所在地や県内最初に誕生した市が必ずしも該当せず、戦後に誕生した市など『意外な』市が該当している」ということにあったと思います。
問六~頭を雲の上に出し~
答えが早く進んでいるのに共通項が見えず、焦りの色が…という、このところ必ず1問出てくる「最悪パターン」。リンクの浜頓別の画像を見ても何がどうなのかさっぱり見えない。第二ヒントが「綺麗な形」と解けたが、何か「綺麗」なのか。しばらくするうちにようやく、最近話題になっていた「ラウンドアバウト」?…そこでコレクションを開くと、まさにその通りだ…。ここも富士宮市で領地石高積み増し。
問一~SAKURA ひらひら~
共通項を見つけるまでに大いに迷走し、苦しんだ問題でした。最初の映像「堀川通」では、正面のいくつかの張り紙ばかりが目に入り、道路の反対側や前後の方向を見ても何を意味するのか分からず。実はその店の左端の側壁に見えた「音」の字に視線が行かず、全く気づかなかったのでした…。第三ヒントの映像を見ると、初めに左端に見えたパチンコ屋の「777」(現在は廃業しているらしい)と右側のビルに見えた「美少女クラブ?」の看板が気になり、また突き当りに駒込駅が見え、この通りが豊島区と北区の境界線になっていることもあり、第二ヒントを解いた「まとまり単位」が何のまとまりなのか、色々迷って行き詰まり。再び「駒込駅前」の映像を見ると、「あかさたな」という修理屋さん?の看板が見えた。「ひょっとして?」と、「詳細検索」で「五十音順」で見ると、どうやら「読みの最初の文字ごとに、それぞれ人口が最多の市」を答えよ、「清音と濁音もそれぞれ別」だ。と。神奈川県で未解答だった2市のうちの一つ、海老名市が該当していた…。
問十~遥かな友に~
こちらも共通項を見つけるまでが遠かった問題でした。最初のリンク画像「最上川」からまず「最も上位」を連想し、第一ヒントで津幡町が出ると、その津幡町出身で先の「奥運会」(
[65923] hmtさん)で姉妹で金メダルを取ったレスリングの川井姉妹がまず浮かび、そちらの方面から離れず。お題の彦根市も水泳で「金」の大橋選手の出身地、ヒント直前に出てきた茅野市は平昌で金の小平選手…。「奥運会」に引き回されたのは、未開人さん(
[102807])と同じ。津幡町がヒントに出た時点で「十番勝負のほうではない」と思ってはいて(実は昨年夏に出された「全国の町十番勝負」で津幡町が問十で「金メダルを取っていた」のを、
[102807]の記事を見て知った)、「奥運会」のほうも、津市(「倫敦」まで3連覇した「最強女子」レスリングの吉田沙保里選手の出身地)がNGになっていたこともあり、境界線をどこにとっても数が合いそうにないことから「それもない」とほぼ見当はついてはいたのですが…。第二ヒントは「変わらないもの」とすぐ解けましたが、何が「不変」なのかわからず。次の画像で伊豆下田の「千人風呂」が名物の金谷旅館が出ても、今度は「温泉」とか「遺産」の方に目が行って相変わらず迷走。実は「最上川」の映像、川下りの屋形船が出てきたのに気を取られ、「仙人堂」に気づかなかったのでした。これは問一のと同様、痛恨の見落とし。ようやく第四ヒント、「五年の変化」と解く。「前回国勢調査からの人口増減」か。昨年の国勢調査はまだ概算値しか出ていないので、この数字が最新の人口、それと前回国勢調査との増減比較、だと…。増減数で並べ替えると、お題とNGの市の境界が「±1000人」。その範囲内にあった市を数えるとちょうど想定解数と合っている。その中に、神奈川県で唯一の未解答市だった綾瀬市があった。これで既に全市正答を達成している静岡県に続いて、神奈川県からも全市正答となりましたが、こちらは総領主が絶対的に強すぎることもあり、「未解答市をなくした」ことでとりあえず「地元」となった県でのノルマは果たした、ということで、今後も「市盗り」につながらない範囲で答えることはあるくらいでしょうか(笑)…。
これで、今回もお手付きなしで10問完答、6大会ぶりのメダル獲得も果たし、総合順位も12位と、以前の「定位置」に戻した、という形になりましたが、若手のさらなる躍進に加え、新たな参加者も増えた中、「まだまだ若い衆には負けない」という気力を今後も維持できるか、厳しい勝負は続きそうです…。
今回は、Nさんの戦術大転換と怒涛の名古屋城一気攻め落とし、浜松城をめぐる壮絶な攻防戦など、見ごたえのある攻防も印象に残った大会だったと思いました。
♭今回の選曲は…
問五:「
新こだいら音頭」の歌いだし(小平市HPより)。ちょっと時季外れですが…
問九:もちろん、この地・仙台を代表するご当地ソングの歌いだし。
問三:鳥羽と言えばイチローですが、既に歌いだしから歌詞もあやふや、「兄弟船」から後の歌詞はすっかり思い出せません…
問二:かの萬葉の名歌ですが、百人一首に載せられている、「新古今集」で改変されたバージョンのほう。タイトルの副題にしたのは、萬葉集にある元歌です。
問八:牧之原市の静波海岸は、先の「奥運会」で、
USAの「波乗り隊」の合宿が行われていました。
問四:新発田市出身で、絵本・挿絵などで知られた「大正浪漫」の画家・
蕗谷虹児が作詞した唱歌「花嫁人形」の歌いだし。
問七:「小樽」というと、やはりある年代以上の人にはこの歌ですね…。
問六:やはり富士山ですが、この歌の1番の3フレーズ目、「雷様を下に聞く」の意味が分かったのは、大人になってからでした。
問一:小田急海老名駅の発車メロディー。このトリオのメンバーの出身地ということからの縁で使われたそうです。
問十:これは全くの駄洒落…