[110374]では、市が国勢調査で記録した「最高人口」のトップ10とボトム10を記しましたが、「最高人口」があるなら、「最低人口」もあるでョ~(by 脱線トリオ・南利明)というわけで、今度は国勢調査で記録した市の「最低人口」のトップ30とボトム30です。ただ、「最高人口」は記録した国勢調査年がいつであったかは関係なくランキングを作成したのですが、「最低人口」を同様に扱う事には非常に抵抗があります。なぜかと言うと、例えば、鳥取市の「最低人口」は1920年(第1回国調)で記録した29,274人で、かたや志布志市の「最低人口」は2020年(第21回国調)で記録した29,329人と、数字的には非常に近接しています。が、鳥取市がこの「最低人口」を更新するのは、間違いなく白桃がカウントされることはない、ず~~と先の先の国勢調査でしょう。いや、国勢調査が行われなくなっても、地球が滅亡しても、ひょっとして鳥取砂丘の下に、3万人ぐらい隠れ住んでいるかもしれません。転じて、志布志の場合、2024年1月1日現在の推計人口が27,800人ですから、次回22回国調で「最低人口」の更新は「火を見るより明らか」です。ですから、100年も調査年が離れている「最低人口」を同じ土俵で競わせたくないのです。
よって、「最低人口」トップ30&ボトム30は、「最低人口」を記録した国勢調査年で以下の通り三区分しております。
一期:1920年~1950年
二期:1955年~2000年
三期:2005年~
と言う訳で、本日の「最低人口」のトップ30とボトム30は一期のランキングです。
なお、このランキングには、(旧)舞鶴市のように、国勢調査に一度だけしか登場していない市も入れております。
種別について
◎・・・「最低人口」を記録した国勢調査年と現在の法人格の変更がない市
〇・・・「最低人口」を記録した国勢調査年と現在の法人格が異なる市:( )内は最低人口を記録した調査年当時の名称
●・・・「消滅市」
トップ30 | 市名 | 種別 | 最低人口 | 調査年 | ボトム30 | 市名 | 種別 | 最低人口 | 調査年 |
1 | 東京 | ● | 1,995,567 | 1925 | 1 | 首里 | ● | 17,537 | 1940 |
2 | 大阪 | ◎ | 1,252,983 | 1920 | 2 | 石垣 | ◎ | 19,872 | 1950 |
3 | 神戸 | ◎ | 607,079 | 1947 | 3 | 熱海 | ◎ | 24,477 | 1940 |
4 | 京都 | ◎ | 591,323 | 1920 | 4 | 丸亀 | 〇 | 24,480 | 1920 |
5 | 名古屋 | ◎ | 429,997 | 1920 | 5 | 相生 | ◎ | 26,191 | 1947 |
6 | 横浜 | ◎ | 405,888 | 1925 | 6 | 上田 | 〇 | 26,271 | 1920 |
7 | 長崎 | ◎ | 176,534 | 1920 | 7 | 尾道 | ◎ | 26,466 | 1920 |
8 | 函館 | ◎ | 163,972 | 1925 | 8 | 多治見 | ◎ | 26,820 | 1940 |
9 | 広島 | ◎ | 160,510 | 1920 | 9 | 敦賀 | ◎ | 28,268 | 1947 |
10 | 札幌 | ◎ | 145,065 | 1925 | 10 | 大垣 | ◎ | 28,334 | 1920 |
11 | 東大阪(布施) | 〇 | 133,934 | 1947 | 11 | 上越(高田) | 〇 | 28,388 | 1920 |
12 | 呉 | ◎ | 130,362 | 1920 | 12 | 飯田 | 〇 | 28,494 | 1940 |
13 | 金沢 | ◎ | 129,265 | 1920 | 13 | 中津 | ◎ | 28,563 | 1930 |
14 | 仙台 | ◎ | 118,984 | 1920 | 14 | 館山 | ◎ | 28,591 | 1940 |
15 | 鹿児島 | 〇 | 103,180 | 1920 | 15 | 釜石 | 〇 | 28,907 | 1947 |
16 | 北九州(八幡) | 〇 | 100,235 | 1920 | 16 | 奄美(名瀬) | 〇 | 28,970 | 1950 |
17 | 福岡 | ◎ | 95,381 | 1920 | 17 | 海南 | 〇 | 29,091 | 1940 |
18 | 岡山 | ◎ | 94,585 | 1920 | 18 | 鳥取 | ◎ | 29,274 | 1920 |
19 | 新潟 | ◎ | 92,130 | 1920 | 19 | 洲本 | 〇 | 29,461 | 1940 |
20 | 大宮 | ● | 91,378 | 1947 | 20 | 柏崎 | ◎ | 29,567 | 1940 |
21 | 横須賀 | ◎ | 89,879 | 1920 | 21 | 福山 | 〇 | 29,768 | 1920 |
22 | 佐世保 | ◎ | 87,022 | 1920 | 22 | 舞鶴(旧) | ● | 29,903 | 1940 |
23 | 堺 | ◎ | 84,999 | 1920 | 23 | 七尾 | 〇 | 29,987 | 1940 |
24 | 和歌山 | ◎ | 83,500 | 1920 | 24 | 倉敷 | 〇 | 30,112 | 1930の |
25 | 静岡 | 〇 | 74,093 | 1920 | 25 | いわき(平) | 〇 | 30,126 | 1940 |
26 | 武蔵野 | ◎ | 73,149 | 1950 | 26 | 今治 | ○ | 30,296 | 1920 |
27 | 旭川 | ◎ | 72,341 | 1925 | 27 | 富田林 | ◎ | 30,399 | 1950 |
28 | 下関 | 〇 | 72,300 | 1920 | 28 | 島原 | ◎ | 30,411 | 1940 |
29 | 門司 | ● | 72,111 | 1920 | 29 | 都城 | ○ | 30,421 | 1925 |
30 | 熊本 | ◎ | 70,388 | 1920 | 30 | 八幡浜 | ○ | 30,500 | 1935 |
今後、「最低人口」は絶対上昇することはないのですが、トップ30を見ると、10年や20年後にこれを更新することもないでしょう。それにしても、1位~6位までは「六大都市」が整然?と並んでいます。「最高人口」ランキングよりその重みを感じているのは白桃だけでしょうか。東京と横浜の最低人口記録年が1925年となっているのは、関東大震災の影響です。原爆投下のあった長崎、広島の最低人口記録年が1920年(第1回国調)なのに対し、神戸が戦後の1947年(第6回)と言うのも注目されます。
ボトム30の方で気になるのは、1947年に内地の国勢調査に相当する人口統計調査が行われなかった沖縄において、当時、市になったばかりの石垣市の人口はどれぐらいだったのか…。
なお、ボトム30の中には、次回国勢調査において「最低人口」記録を更新することがほぼ間違いない市が二つあります。釜石と八幡浜ですが、ともに森進一の♪「港町ブルース」の歌詞に出てくるのは偶然でしょうか…。相生も微妙なのですが、「最低人口」が2025年国調で更新されると、(皆様にとって、どうでも良いことなのですが)一期から三期へ移行することになります。