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Issieさんの記事が1件見つかりました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[80462]2012年3月30日
Issie

[80462] 2012年 3月 30日(金)21:50:38【1】Issie さん
いっぽんでもニンジン
「半濁音の自治体名」の話題にちょっと便乗します。

私が小学校6年生の冬,爆発的に流行した曲がありました。あの,「およげ!たいやきくん」。
あの頃,お昼の校内放送では毎日のようにこの曲が流れ,家に帰宅すればちょうど「ひらけ!ポンキッキ」の再放送時間(朝の本放送は登校時間に当たるので視ることができない)に当たって,最後のオチで釣り人がたい焼きを食べるアニメーションを毎日のように視ていました。
ところで,この「およげ!たいやきくん」のレコードの裏面にあったのが なぎら健壱 の名曲「いっぽんでもニンジン」でした(ものの本によると両A面という扱いだそうですが)。これも校内放送で毎日のように流れたものです。
この歌,リアルタイムでは「たいやきくん」の裏面という意識しかなかったのですが,実は日本語教育上,とてもよく考えられて意識して作られた歌です。つまり,日本語教育上のポイントの1つとなる“助数詞”の使い方を歌った歌なのですね。そもそも,その頃の「ポンキッキ」には数年前に(他局だけど) ウルトラの母 を演じたペギー葉山の“道徳コーナー”があったように純然たる「教育番組」でした。
そこで数える対象によって助数詞が変わる,というのを教える歌がこの「いっぽんでもニンジン」だったのですね。

そんなことを思い出したのは,週末のこととてお酒を飲みながら視ていたNHKの某番組で「県北」という字を見たからです。
実は「いっぽんでもニンジン」ではスルーしてしまっているのですが(いっぽんでもニンジン,ろくわでも七面鳥,しちひきでも蜂,きゅうはいでもジュース…と,そのまま歌っている),「は行」がからむ助数詞は状況に応じて濁点や半濁点がついたり,「わ行」に移ったりと,外国の日本語学習者には非常に難しかろうと思われる子音交替現象が見られます。特にともに“唇の音”であるPとBの交替はともかく,そこに“喉の音”であるHや半母音のWが絡むというのは,日本語話者には当たり前であっても,外国語話者にはわかりにくいことだろうと思います。
この現象の難しさは「いつでも必ず起こる」ことではなく,時によって起こったり起こらなかったりするすることにあります。

要は,「県北」。
この語は,濁らず清音で「けんほく」と読んだり,濁音で「けんぼく」と読んだり,半濁音で「けんぽく」と読む3つの読み方が実際に行われ,しかも全く不規則に,それぞれの地域での慣習によって読まれている,逆に言えばよそ者には「正しく」読むことの難しい地域呼称です。
つまるところ知りたいのは,各県で「県北」をどのように読んでいるか,ということです。
もちろん,「県北」という地域呼称が45の県のすべてで行われているわけではありません。
まずどれくらいの県で「県北」という地域呼称が行われ,次に「県北」をどのように読んでいるか,という疑問です。

ちなみに,神奈川県では「県北」は濁点なしで「けんほく」と読まれます。
その範囲は使用する主体によって様々ですが,県行政では一般に旧津久井郡,あるいは相模原市の旧市域を加えた範囲(つまり,現・相模原市)を指しています。
よその県ではどうでしょうか。

ついでに京都府・大阪府について,「府北」という表現はあるか。
東京都の場合,島嶼部を除いた“本土部分”が東西に長いために「都北」という表現はあまり聞いたことがありませんが,「都南(となん)」という表現は町田市について行われることがありますね。


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