[65766] 2008年 7月 15日(火)20:15:14 | 役チャン さん |
天北線代替バス |
以下は先週の北海道旅での雑感です。ご興味があればお読みください。
旧国鉄天北線の廃線跡を路線バスで辿りました。1967年夏以来41年ぶりの訪問です。同線は平成元年(1989年)に廃止され、代替運行している宗谷バス天北線に稚内から音威子府まで走っていますが、猿払村、浜頓別町、中頓別町の役場に寄るために途中下車しながら旧線148.9キロに沿っての乗り歩きでした。
かなりの区間は一目でそれとわかる廃線跡のすぐ横を走ります。道路はどこも大変よく整備されており、数キロ続く直線区間もあり、対向車もめったになく、そんなところをバスは時速50~60キロくらいでトロトロと走る、運転手もガムを噛んだり水を飲んだりと眠気を抑えているようでした。
鬼志別、浜頓別、中頓別の駅跡はいずれもバスターミナルになり瀟洒な建物が建っており、どこも内部には旧線の写真や模型、時刻表や運賃表などが展示してありました。廃止時の稚内・鬼志別間の運賃は1090円、現在のバスは1490円です。
これだけの長距離になると、全線通しのバスは1日3往復だけで、他は区間運転ですが、例えば途中猿払村役場のある鬼志別では稚内方面に7本、廃止直前と同数です。稚内・音威子府間通しのバスは4時間10分前後、列車時代の急行「天北」は2時間40分、各停は3時間30分前後でした。
他のローカルバス同様乗客は少なく、最多(網走の郊外まで)でも10人も乗っていたでしょうか。私1人ということも何度かありました。大半は地元の短区間利用で、札幌や旭川などに行くと思われる客はほとんどいなかったようです。長距離客は1日1往復の札幌への長距離バスを利用しているのかも知れません。
なお鉄道時代、途中の小石・曲淵間の駅間距離17.7キロは当時の国鉄では最長といわれていましたが、バス転換後もこの区間途中バス停はなく、23分間無停車で570円、高速バスを除く通常の路線バスでは今でも全国一だと思います。もっとも自由乗降区間なので途中どこでも乗り降りできますが、少なくとも途中に人が住んでいるような気配はありませんでした。自由乗降区間というのは途中、例えば1キロしか乗らなくても570円取られるのかなと思ったりしましたが、意地悪になるので運転手にはそんな質問はしませんでした。
いつも持参する道路地図の他に、今回は「日本鉄道旅行地図帳(今尾恵介氏監修)」を見ながら乗車しました。廃線の地図やデータが完備しており大変役に立ちました。