[42348] じゃごたろ さん
「~ぬ」は「~ず」の連体形であり、通常なら「親不知」のように「~ず」となるのだが、その後に「火」や「美浜」という名詞が来たときに「~ぬ」に活用して呼ばれた(読まれた)ものであると考えられます。
「~ぬ」が「~ず」の連体形であることまでは思いいたりませんでした。少し補足すると、漢文では、「~ず」の連体形としては「~ざる」が用いられるため、もっぱら「やまとことば」で用いられる「~ぬ」を読みにあてた場合は、形式的には逆順に読まれたように見えても、むしろ「勿来(なこそ)」・「京都(みやこ)」・「飛鳥(あすか)」に近いのではないかと考えたのです。
もっとも、漢文の訓読そのものからして、かなり熟字訓に近いところがありますから、その境界線をはっきりさせることは難しいであろうとも思います。
他に例も見つかりませんので、
逆順に読むということでは「~ぬ」は許容の範囲内と今のところ考えています。
という方針には同意いたします。
ご丁寧にありがとうございました。失礼いたしました。