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今川焼さんの記事が1件見つかりました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[95702]2018年4月21日
今川焼

[95702] 2018年 4月 21日(土)00:09:51今川焼 さん
人気検索キーワードを市名の一部につけざるを得なくなった篠山市
[95696] hmt さん
このままでは、「丹波」ブランドを丹波市に独占されてしまう!
ここでもう一度、篠山市の市名選定の理由を確認してみましょう。
篠山市誕生は1999年、合併協議にあたって市名には必ず「篠山」を入れることが決まっていました。
「篠山市」誕生 第1章新市のすがたによると
・「篠山」という名称は、多紀郡を代表する名称として住民に定着しており、いわば郡の共有 財産である
・「篠山」という名称は、歴史と伝統を備えた名称である
・「篠山」という名称は、全国的にも知れ渡った抜群の知名度を有する
・住民からのアイディア募集においても「篠山町」が約半数を占め、住民の中からも「篠山町」 がふさわしいとする意向が最も高かった
・新町における住民の一体感の醸成、産業・観光振興等のまちづくりにおいても、最も合併の 効果を生かせる名称である等

かつては黒豆のような農産物の場合、その流通にあたって仲買人とか卸売商のような目利きの出来るプロが介在し選別され、良いものはそれ相応の価格がつけられて店頭に並んだものです。一般の消費者はそれを信じて購入すればよかったわけです。
また、旅行先を選ぶときは、書店でガイドブックを購入し、そこに記された旅の専門家が選定した観光地の中から行き先を探すというやり方が一般的でした。

その道のプロならば「篠山」の価値を理解して評価し、必要があれば「丹波篠山」の表記をしてくれることもあるでしょう。篠山という名称に誇りを持っていた多紀郡の人達が当時「篠山市」を選択したことは必然であったと思います。
しかし、有為転変、時代の移り変わりは早く、専門知識がない個人がパーソナルな情報端末を持って、情報のやり取りを気軽にできる世の中がやってきました。そうなると
[95697] 稚拙さん
あやふやな知識
を持った人が、「丹波」というキーワードを手がかりに、スマートフォンから気軽に特産物の取り寄せをしたり、ふるさと納税をしたりするようになりました。そりゃあ篠山市にとっては、そんなはずじゃなかったということになるでしょう。

さて方や、「丹波市」の市名が決定したのは篠山市成立の4年後の2003年。こちらの選定理由としては、合併協議会だより(新市名称特集号)には
全国的にも知名度が高い。ブランド力があり、観光振興上有利。残念ながら「氷上」は全く無名。
といった想いが書かれています。
一方、その年に私今川焼は最初の書き込み[17186]
丹波地方には松茸、栗、黒豆、山の芋等全国的に知名度のある産物があるわけですが、それらの主産地が必ずしも「丹波市」であるとは言えず、むしろ篠山市であったり、綾部市であったりするわけです。
これでは「丹波市」はここでよく言われている「僭称」とされてもやむを得ないと思います。
と懸念を表明しました。
そして先に書いた社会の急激な変化もあり、「丹波市」に対する期待と懸念のどちらもが現実のものとなったのです。
私にはアイデンティティという観点からは、未だになじめない「丹波市」ですが、地域ブランド戦略(要するに商売)という点で見れば結果的に大成功であったわけです。住民アンケートで多数であった「氷上」を取らずに「丹波」を選んだ合併協議会委員の方々は、この時代の変化が読めていたのなら「先見の明」があったと言えます。

さて、篠山市では市長が改称に前のめりであることに加え、例の1億円の寄付[94768][94770]で費用の問題がクリアされたこともあり、雰囲気的にはこのまま改称へ進みそうな気配です。

実を言うと、将来この地域の人口が激減し、丹波、篠山両市の合併が取り沙汰されるようになったとき新市の名称として「丹波篠山市」が日の目を見るのではないかと密かに考えていたのですが、これでその可能性はなくなりました。もしそうなったときは、また市名で一揉めすることでしょう。


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